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コラム
Volume
18

ユーザーに読んでもらえる文章の書き方

「文章を書くのが苦手」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
実は私も、以前は文章を書くのが苦手でした。どのようにすれば読んでもらえる文章が書けるのか。Web向けのライティングについて押さえておきたい基本のテクニックをまとめました。

ホームページに記事を掲載しても、読んでもらえないと意味がありません。“読まれるWebライティング”の基本をご紹介しますので、お役立ていただければと思います。

ライティング 6つのポイント

ホームページを読んでもらうためには、デザインだけではなく、コンテンツの質も重要です。コンテンツの質を大きく左右する要因のひとつ、それは文章です。
せっかく書くからには、最後まで読んでもらいたいもの。読みやすい文章の書き方の基本をいくつかご紹介します。

1. 伝える相手を明確にする

文章を書く際には、伝える相手を明確にしておくとよいでしょう。
どのような内容であれ、ただ漠然と書いても全員に刺さることはまずありません。むしろ、内容や表現まで様々な要素が漠然としてしまいます。
例えば、本記事の場合は、以下のような人をターゲットにしています。

  • 会社のブログを担当しているが、文章が苦手
  • ホームページを更新したいが、書き方がわからない

できるだけ具体的に読み手を絞り込むことで、どのようなことを書けばよいか、どんな見せ方をすればよいかが見えてくると思います。テーマによりもっと絞り込めるのであれば、もっと具体的でもいいでしょう。

2. テーマを絞る

原則として「1記事1テーマ」と思っておくとよいでしょう。テーマが絞り込めていないと、焦点がぼやけてしまい、何を伝えたいのか曖昧になってしまいます。

あれこれと伝えたいことがあるかもしれませんが、その場合はテーマごとに記事を分けてしまいましょう。特にWebの場合は、SEO(検索エンジン対策)の観点からも1記事1テーマの方が有利に働きます。

3. 簡潔でわかりやすい文章を心がける

その道の専門分野の方を対象にしたような記事でもない限り、基本的には「誰が読んでも理解できる」ものを目指しましょう。専門用語や難解な単語が並んでいると、それだけで離脱の原因となってしまいかねません。難しい単語はできるだけ噛み砕いて、それが難しい場合は補足するのもよいでしょう。

また、接続詞を使いすぎてダラダラとした文章にならないように気をつけてください。一文が長いと読みにくくなってしまいますので、適度に句点「。」で区切ることを意識しましょう。気にしすぎる必要はありませんが、目安としては一文を40~50字程度にするとよいと言われています。

もう一点、過剰な敬語や二重敬語などにも気を配りたいところです。失礼がないよう気にするあまりに過剰に丁寧になってしまうと、それはそれで冗長で読みづらくなってしまいます。意味も伝わりにくくなりかねませんので、あくまで「伝えること」に重点を置いて書くとよいでしょう。

4. 語尾の表現や漢字・かなづかいを統一する

語尾の表現には「ですます調」と「である調」がありますが、これが混じってしまうと、読みづらく気持ち悪い印象を与え、同時に稚拙さを感じさせてしまいます。また、「である調」は威圧感がありますので、基本は柔らかさのある「ですます調」で統一するとよいでしょう

同様に、「下さい」と「ください」や、「良い」と「よい」など、漢字・かなづかいもルールを設けておくことをおすすめします。漢字だったりかなだったりと表記揺れがあると、これもまた稚拙な印象を与えてしまいます。複数人で記事を書く場合などは、エクセルなどでルールを作り共有しておくと便利です。

Webの場合は、漢字が多いと堅苦しく読みにくくなると言われています。漢字とかなの配分にも気を配っておくと、読み手にとってより心地よく読みやすい文章にすることができるでしょう

5. 具体的な数字やデータを見せる

数字やグラフなど、データに根拠があると説得力が上がります。可能であれば自社で数字を出せるとよいとは思いますが、それが難しい場合でも、内容によっては総務省の統計情報など信頼できるデータを引用することで、数字を見せることができる場合もあります。

数字を見せる場合には、「正確」で、「信頼できる」ものを、適切に掲載するように注意を払いましょう。なお、外部のデータを引用する場合は、必ず引用元を明記するようにしてください。引用元を明記するのがマナーであり、しないと著作権法に抵触する場合があります。

6. 校正をしっかり行なう

せっかく頑張って書いた記事も、誤字や脱字があるだけで信頼性が損なわれてしまいます。書き終えたあとは、誤字や脱字などがないか、しっかりと校正を行ないましょう
音読するとミスに気づきやすいと言われています。また、音読することで息継ぎのタイミングがわかり、読点「、」の位置や過不足も判断しやすくなると思います。

できれば他の人に確認してもらうと(ダブルチェックといいます)、自分では気づかなかったミスや表現も指摘してもらいやすくなります。個人的には、記事全体を書き上げたあと、新鮮な目で読んでみてもらうことがおすすめです。

Web向けのライティングは何が違う?

Webでも文章の書き方の基本は変わりません。ただ、Web(ホームページ)のライティングでは「画面」という決して読みやすいとはいえない環境や、GoogleなどのSEO対策を意識することが求められます。

キーワードを意識する

検索する際にはキーワードが使われますが、このワードを見出しや本文に“自然に”入れることで、検索結果での上位表示を狙います。どのようなキーワードで検索されそうか(あるいは検索してほしいか)を推測し、意識しながら書くとよいでしょう。

ただ、あくまで“自然に”、ということを強調しておきたいと思います。たくさんのキーワードを無理矢理詰め込むと文章は不自然になり、Googleからも「スパム」(恣意的に検索結果の上位に来るように仕向ける行為。スパム判定されると、検索結果から強制的に排除されることもあります)と認識されかねませんので、注意が必要です。

タイトルを熟考する

Googleなどの検索結果では、ページのタイトルが大きく表示されます。ユーザーに「読みたい」と思ってもらえるようなタイトルを考えましょう。タイトルにもユーザーが検索に使うであろうキーワードを入れておくことが望ましいです

また、Googleの検索結果のことを考慮するのであれば、30字前後に収まるのがベストです。検索結果に表示される文字数は決まっていますので、長すぎる場合は「…」で省略されてしまいます。
もし長くなってしまう場合は、30字を目安に、省略されても意味が伝わるように工夫するとよいでしょう。

見出しを適度に入れる

見出しは、適切に設けることで文章にメリハリをつけることができ、どういった内容が書かれているかの判断材料にもなります。
新聞などの紙媒体でも見出しで読む記事を選択していると言われていますが、Webでは本文をあまり読まずに、見出しの飛ばし読みをされる傾向が強いと言われています

つまり、探している答えが書いてありそうか、時間を割いて読むに値する記事・ページであるかを、見出しを斜め読みすることで判断しているのです。タイトルや本文を大切にするのと同様に、見出しにも力を入れましょう。

情報量を意識する

Webでは、「ユーザーが求める答え」があるかどうかが重視されます
日記のようにただダラダラと文章を書いてもあまり意味がありません。情報量と密度、正確性が求められます。「更新しないと!」というような理由で、内容の薄い記事を書かないようにしましょう。短く内容の薄い記事は、SEOの視点からもユーザー視点からも逆効果になることがありますので、気をつけてください。

時折、企業のWebサイトでも更新頻度を気にしすぎてなのか、「今日はこんなことがありました」といった個人ブログのような記事を見かけることがあります。しかし、企業の運用するホームページでは、そういった内容は避けておいた方が無難です。ただし、有名社長や名物社長といったような、その人物が発信することに意味がある場合はこの限りではありません。

まとめ

はじめから上手く書こうとする必要はありません。まずは全体の構成を考え、一気に書いてしまいます。特に慣れない内は、読み返せば読み返すだけ直したい部分が出てくるものです。修正や肉付けは一旦書き終えた後に行なう方が、早く書き上げられるでしょう。

あとは数をこなしていくことです。何度も記事を書き続けていく内に、だんだん苦手意識が薄れていくこと間違いありません。私も、もともとは文章を書くこと自体に抵抗がありましたが、記事を100本くらい書いた頃から、苦手意識はなくなりました。

苦手意識は置いておいて、基本を押さえながらとにかく書いてみましょう。いつかきっと、成長した自分に気づくはずです!

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