コラム
Volume
24

配色に活かそう!色があたえる印象とは

一般のビジネスマンでも、PowerPointでプレゼン資料を作る時、デザインを依頼する時やデザイン案をジャッジする時など、色について関わることは少なくありません。
色があたえる印象や効果についての基礎をご紹介したいと思います。

企画書を作る時や資料作成の際に、カラーパレットからただ何となく色を選んでいないでしょうか。
(生活環境や国、宗教などにもよりますが)それぞれの色には意味合いや感情的な効果があります。自分の趣味で選ぶのではなく、色のイメージをうまく使うことで、効果的に活用していきましょう。

赤(Red/レッド)

炎や血を連想させる赤色は、エネルギッシュで生命力があり、情熱的、積極的、活動的で元気やパワーを感じさせます。購買欲を高め、行動を促す特性があるため「販売色」と呼ばれ、バーゲンセールやチラシなどに広く使われています。行動を訴求したり、価格訴求をする場合に有効に利用することができます。

鮮やかな赤は健康的なイメージとして、スポーツ関連によく利用されます。また、映画の祭典アカデミー賞のレッドカーペットやお祭り、お正月などの祝賀行事にも使われます。

ネガティブイメージ

禁止、危険、緊急などのサインとして、警告や標識として多く使用されます。サイレンや消防車などが代表例です。また、興奮、攻撃的、といった意味合いもあるため、使い方には注意が必要です。

連想するもの:血、炎、太陽、りんご、トマト、香辛料

橙色(Orange/オレンジ)

赤と黄色の中間色である橙色は、柑橘類をイメージするビタミンカラーでもあります。陽気、楽しさ、活発、賑やかさや、温もり、暖かさを感じさせます。また、食欲をそそる効果があるため、レストランなどの飲食店や食品のパッケージなどに関わるジャンルで広く利用されています。

ネガティブイメージ

特にネガティブなイメージはありませんが、使い方によっては子供っぽく、大衆的で安っぽい印象になることがあります。広い面積で使用するよりは、アクセントとして使用するのがベターです。

連想するもの:太陽、炎、夕日、秋、みかん、マリーゴールド

黄(Yellow/イエロー)

黄色は色相の中で最も明るい色で、太陽や光、ひまわりからイメージされるような、陽気さ、楽しさ、元気や希望を感じさせます。ポジティブな印象を与え、よく目立つという特性から、売り場のPOPや玩具、家庭用品のパッケージなどにもよく使用されます。
また、遠くからでもよく見える進出色のため、児童の帽子や傘、工事の標識や踏み切りなどにも活用されています。

ネガティブイメージ

子供っぽさ、幼稚さを与えてしまうことがあります。また、注意喚起のサインとしても使用されることから、使い方には注意が必要です。

連想するもの:太陽、光、稲妻、蜂、レモン、バナナ、ひまわり

緑(Green/グリーン)

緑は、最も自然を象徴する色で、安心、安全や、安らぎ、くつろぎ、癒やしを感じさせます。ガーデン用品をはじめ、オーガニック商品やお茶などのパッケージに利用されます。また、生命のイメージから、薬局、リラクゼーション、環境に配慮した商品、健康食品などにも活用されています。

ネガティブイメージ

中間色でナチュラルなイメージのため、これといったネガティブイメージはありません。ただ、緑色の顔料に毒性があるため、古くはポイズングリーンとも呼ばれていました。緑青やカビのイメージともつながります。また、暗い緑色は深い森を想起させ、恐怖を暗示します。

連想するもの:山、樹木、エコロジー、野菜、ハーブ、お茶

青(Blue/ブルー)

青色は広大な空や海の色で、地球の象徴でもあります。鎮静効果があり、爽快、知性、堅実、冷静、信用、誠実さを感じさせます。落ち着き、飽きにくい色であることからも、様々な企業のコーポレートカラーに採用されています。
また、寒色であることから、夏のインテリアや涼感を訴求した日用品のパッケージなどにもよく利用されます。

ネガティブイメージ

ブルーマンデー、ブルーな気分、といった表現もあるように、冷淡、孤独、憂うつなどを感じさせることがあります。

連想するもの:空、水、海、河川、地球、ガラス

紫(Purple/パープル)

冠位十二階の最高位の色でもあった紫は赤と青の中間色で、高貴、気品、高級、優雅さを感じさせます。赤寄りの紫は、妖艶でセクシーな大人の女性をイメージさせ、化粧品のパッケージなどにも利用されます。

ネガティブイメージ

謎めいたイメージがあるため、コーポレートカラーや商品、チラシなどにはあまり使われません。また、使い方によっては下品にも見えるため、単色での使用は避け、他の色との組み合わせや、アクセントカラーとしての使用が望ましいといえます。

連想するもの:ラベンダー、藤、茄子、ぶどう、アメジスト

ピンク(Pink/ピンク)

ピンクは、思いやり、幸福感、充足感を感じさせます。優しさや愛情を表す色でもあることから、女性や赤ちゃんをイメージさせ、女性向けの商品やベビー用品などによく利用されます。
また、桜をはじめとした春のフローラルなイメージや、スイーツのような甘い味覚を感じさせる効果もあります。深いピンクは高級感や大人の女性らしさを感じさせ、ファッションや化粧品などで広く使われています。

ネガティブイメージ

子供っぽい頼りなさや、現実離れした空想の世界をイメージさせるため、実用品や実用性の高いものなどへの使用はあまり向いていません。

連想するもの:桜、桃、女性、赤ちゃん、子供

茶(Brown/ブラウン)

大地や土、木を象徴する茶色は、アースカラーの代表色として温もり、安らぎ、落ち着きや堅実、安定を感じさせます。チョコレートやオーガニック食品、コーヒーのパッケージなどに多用されています。
温かみがあり、伝統や歴史、懐かしさを感じさせるカラーでもあります。また、深い茶色は、高級感や大人っぽさをイメージさせます。

ネガティブイメージ:

ありふれた色なので、使い方によっては野暮ったく古くさいイメージになってしまいます。濃淡をつけたり他のカラーと組み合わせるなど、単調にならないようにするとよいでしょう。

連想するもの:木、土、革、チョコレート、コーヒー、穀物

黒(Black/ブラック)

最も明度が低い黒は、高級感、重厚感、威厳、精悍、硬質、力強さなどを感じさせます。何にも染まらないことから安定感や権威を表すほか、大人っぽさ、高品質、都会的で洗練されたイメージを感じさせることもあり、AV機器や高級ブランドのロゴマークとしてもよく利用されています。

ネガティブイメージ:

暗闇や恐怖、悪や重々しさといったマイナスのイメージもあるため、使い方には注意が必要です。黒一色を避け、他のカラーと組み合わせると、黒色の良い面を引き出しやすくなります。

連想するもの:夜、墨、炭、礼服、カラス

白(White/ホワイト)

最も明度が高い白は、明るさ、清潔、純粋、無垢、神聖、平和などを感じさせます。特に純粋のイメージからブライダルに、清潔のイメージから病院、医療品などに広く利用されています。白は(紙が白であるように)ベースの色(何もないもの)として捉えられますので、他の色と組み合わせて使用するのが一般的です。

ネガティブイメージ:

冷たいイメージもあり、あまり白だけで構成すると空虚で無機質な印象を与えてしまいます。適度に他の有彩色を組み合わせるなどの工夫が必要です。

連想するもの:雪、雲、紙、ウェディングドレス、白衣、病院

灰(gray/グレー)

灰色は黒と白の中間色で、都会的なイメージ、モダン、上品、大人っぽさ、落ち着き、洗練などを感じさせます。ニュートラルであまり主張のない色ですが、とても万能で幅広く使用できます。また、うまく使えば知的でスタイリッシュな印象を与えることも可能です。

ネガティブイメージ:

白黒どちらつかずの色で曇り空のイメージなどから、地味で曖昧、保守的、無個性な印象を与えることがあります。濃淡で使用したり、他の鮮やかな色と組み合わせるなど工夫するとよいでしょう。

連想するもの:曇天、コンクリート、灰、石、煙、ねずみ

まとめ

Webサイトの制作、パンフレットなどの印刷物のデザインなど、どうしても好みで色を決定しようとされる方がいらっしゃいます。しかし、ブランディングを考慮するのであれば(ビジネスである以上考慮すべきですが)、それぞれの色の持つ意味や効果、色の組み合わせに注意を払いましょう。

色数はあまり使いすぎると乱雑な印象になりやすくなります。できるだけ色数を絞り、2~3色に抑えておくと、配色しやすくまとまりがよくなります。

シンカーデザインでは、色の指定が特にない状態からロゴデザインやWEBデザインをする際は、上記の基本事項を踏まえた上で、競合他社のカラーリングの調査、ターゲットとなるユーザーの属性など、様々な要素を考慮して色を選定しています。大まかな色を選定したあとも、トーンを変えて検証し、最終的に最適な色になるように調整を重ねます。

WEBサイトや印刷物のデザインをチェックされる際は、「なぜこの色にしたのか」を聞いてみるのもおすすめです。