コラム
Volume
20

発注までに確認しておきたい!制作会社の実績チェックポイント5選

ホームページ制作の発注にあたり、制作会社の実績は必ずチェックしておきたいもの。でも、「デザインがかっこいい(好み)かどうか」以外にどんなところを確認すればよいかわかりにくいのも事実です。
そこで、これまで実際にあった事例をもとに、制作会社選びに失敗しないための実績チェックポイントを5つご紹介します。

特殊な事情がある場合を除き、以下に該当するような実績が多くある場合は、SEO(検索エンジン最適化)やユーザビリティ(ユーザーにとって使いやすく、効率的に、満足できるように使えるか)の観点から注意が必要です。

過剰なアニメーションやエフェクト

ページを読み込んだ時の、“ただ待たされるアニメーション”。スクロールの度に画面上の要素が“意味なく動いて重い…”。さらには、自分のスクロール速度に合わない“気持ち悪いスクロール”。

これらはすべて、ユーザーに悪い印象を与える原因です。また、SEOの観点からも、ほとんどの場合マイナス要素になってしまいます。Googleは、Webサイトのユーザー体験(User Experience:UX)を指標化しており、例えば以下のようなものはSEOにも影響を与えます。

  • 当該ページでメインになるコンテンツが表示されるまでの時間
  • ユーザーが意図しないコンテンツのズレ

しかしながら、ユーザー体験の質を下げ、SEOに悪い影響を与えるにも関わらず、このような指標を考慮しない、見た目だけのギミックが溢れています。
その原因として考えられるのは、恐らく次のようなものでしょう。

  • ○○のホームページみたいに動きがほしい
  • こんな動きができるんですよ、カッコいいでしょ

前者のようにお客様の要望の場合もあるかもしれませんし、後者のように制作会社からの提案の場合もあるでしょう。

お客様にWebの知見を求めるのは難しいことが多いと思います。しかし、制作会社として意味のないアニメーションを提案したり、お客様の要望だからといってそのまま実装してしまうのは問題があります。
それでも巷に溢れている理由、それは、技術料で儲かるからです。あるいは、制作会社の実績として見栄えするからということもあるでしょう

アニメーションやエフェクトがもりもりでも、一部には優れたユーザー体験を実現しているWebサイトがあるのも確かです。また、制作会社のWebサイトのように、アニメーションさせることで技術力をアピールできるような場合も有効だと思います。

しかし、それ以外については、本当に必要なエフェクトなのかを再考する必要があるかもしれません。

英語の乱用で読みにくくなっていないか

デザインをごく簡単に格上げして見せる方法のひとつに、英語をちりばめる方法があります。
同じデザインでも、英語にするだけで、どこかカッコよく見えます。イメージ的な飾りとして要所要所に英語を入れるのは、それはそれでありだと思います。堅い雰囲気を少し和らげたり、スタイリッシュに見せることができます。私もこのテクニックは時と場合に応じて使用しています。

問題になるのは、メニューや主要な見出しを英語にしてしまったり、装飾として入れた英語の方が目立ちすぎて肝心の日本語(の見出しや本文)に目が行かないことです。そうなってしまうと、読みづらく、わかりにくい印象を与え、離脱の原因にもなりかねません。

Webでは、ユーザーは見出しを斜め読みする傾向が強くあります。当然、ネイティブでもなく英語が得意でもない日本人には読まれる訳がありません。装飾は装飾として相応しい使い方が求められます

【WordPressの実績の場合】構造に問題がないか

最近、実装事例の多いWordPress。本体が無料なことから、最低限であればリーズナブルに構築できるため、 多くのサイトに利用されています。
実装の良し悪しは、実際にはコードを見なければわからないことが多いのですが、実際にリニューアルや更新案件で遭遇した事例から、簡単にチェックできるポイントをいくつかご紹介します。発注までに、制作実績などで確認しておきましょう。

カテゴリーで年を登録している

Webサイトによくある「お知らせ」や「新着情報」など、カゴテリーや年別の一覧がある場合は、年別一覧のURLを確認し、カテゴリーのURLと、年別表示のURLの構造が同じでないかどうかチェックしましょう

問題ない例
カテゴリー表示:https://www.example.com/category/media/
年別表示: https://www.example.com/date/2020/

問題がある例:
カテゴリー表示: https://www.example.com/category/media/
年別表示: https://www.example.com/category/2020/

WordPressには、もともと「年別アーカイブ」という機能があり、わざわざカテゴリーで年を選ばなくても、更新日時を元に自動で一覧を作り、公開しています。それを別途カテゴリーで指定するというのはどのような想定なのでしょうか…。

ただし、「年度」で振り分けたい場合は、既存の「年別アーカイブ」が使用できないため、この限りではありません(が、sincar designで引き受ける場合は、「category」にはならない設計にすると思います)。

お知らせとコラムなど、別のものをカテゴリーで管理している

残念ながら、実際によく見かけるパターンです。
例えば「お知らせ」の一覧と「コラム」の一覧を完全に分けており、デザインまで異なる場合でも、なぜか「カテゴリー」で分けられている設計です。こちらは、各一覧のURLに、「category」がないか確認しましょう。

※厳密には「category」以外にもできますが、初期状態が「category」のため、たいていそのままになっています

何でもカテゴリーで管理する仕組みになっていると、 記事やカテゴリーの管理が煩雑になったり、ちょっとカスタマイズしたい時にも、もう一方への影響を考えなくてはいけなくなるなど、 管理画面の使い勝手やメンテナンス性に影響があります
経験上、このタイプの設計になっている場合、メニューのURLを固定してしまっているため、カテゴリースラッグの変更などで、簡単にリンク切れになる場合が多いです。

管理者IDとログインURLをすぐに推測できる

トップページを表示したあと、URLに以下を追加してアクセスしてみてください。

  1. /?author=1
    例: https://www.example.com/?author=1
  2. /wp-admin
    例: https://www.example.com/wp-admin

1のURLで https://www.example.com/author/xxx/ という形式のURLになり、2のURLでログイン画面が表示される場合は、簡単にパスワードの総当たり攻撃ができますので、要注意です。

WordPressでは、ログイン試行回数の制限なども可能ですし、サーバーで海外からのアクセスをシャットアウトするなどの制限も可能ですので、「IDとログインURLが推測できる」だけでは厳密にはNGではありませんが、特に他の事例も同時に当てはまる場合、単に「既存のWordPressのテンプレートを少し触るだけ」の業者の可能性が高いように思います。

まとめ

本ページでご紹介したチェックポイントは、リニューアルのご依頼をいただいた際によくあるNGな事例をもとにしています

これまで以上に“できる制作会社”と“できない制作会社”の差が広がっている現在、後悔しないためにも発注までに(できれば問い合わせるまでに)確認しておくことをおすすめします。